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2016.10.29(Sat)

オールビスクの数字の刻印

質問がありましたので オールビスクドールに刻まれている数字について

オールビスクドールに刻まれている1桁の数字はサイズ番号です
ケストナーを中心として ほぼ統一されており
小さい順に0~8ぐらいまでサイズ展開します

1サイズの違いは ほぼビスクの一回縮小サイズ(80%)ですが
小さい人形の場合 サイズ1の違いで雰囲気がだいぶ変わるので
1/2や1 1/2 など 中間サイズが入る場合があります

また0よりさらに縮小すると 0/1とか0/2となります
分母の数が増えるほど小さくなるはずですが
0/2より小さい番号は見たことがありません
それ以下のものは ミニビスクとして別のモールドになります

サイズ0はほぼ4インチ サイズ8はほぼ8インチ ですが
関節の多い人形ではサイズ0でも4.5インチほどになり
モールドによって誤差が大きいです

833-7and0_GF_1.jpg
これは同じモールドのサイズ0(恐らく最小)とサイズ7です

またサイズ番号ではなく バイローベビーやボニーベベ・ベビーボーケイのように
なぜかアメリカ輸出用の物ほど 全長サイズがセンチで書かれています
10~20cmで どれぐらい種類があるのか興味を持っていますが
バイローでは

10(多い)
10 1/2
11
12(多い)
13
13 1/2
14
16(多い)
18(非常に少ない)
20

たしか私が今まで見つけて捕獲したサイズは これで全部です
なぜか12が一番多いのに12 1/2というのは見かけず
14以上の奇数サイズも見たことがなく
18も壊れたもの1体しか見つかっていません

3sizesByelo_GF_1.jpg
これは右から 12・13・13 1/2
少しずつ大きくなっていきます

833-7and0_GF_1.jpg
他に 2~3桁の数字があるのはモールド番号です
バイローは20番になります
先ほどの写真はケストナーの833番です
パーツを間違えないよう 手足には
モールド番号とサイズ番号を併記してあることが多いです

これらの番号は工場での利便性のためつけられています
天下のケストナーでも 細かいパーツのある人形の場合
左右を間違えて組み立ててしまうことがあります
(我が家にいるケストナー111多関節グーグリーの一体は
ひざから下の判別が難しいパーツ よく見ると両方が左足のパーツです)

組み立て間違い防止はもちろんですが
たとえば似たようなモールドだと 手足のモールドを
別の何番で代用する という指定にも使われたようです

オールビスクで無印のものは サイズ展開が無いものや
小さな工房で1ラインで作っていて 間違うリスクが少ないものです

ですからバイローでも パーツに分かれていないアクションバイローは
必要が無いので 刻印がありません
普通のオールビスクバイローの背中にはかならず刻まれている
原型の作者グレース・パットナムの刻印も無いのは少し不思議です

またヘルトヴィッヒの動物ビスクは サイズが3種類・種類が10種類近くありますが
色や形がそれぞれ特徴的で間違いようがないので
刻印は背中のGermanyのみで 数字の刻印はありません
17:59  |  アンティークドールの構造  |  トラックバック(0)  |  コメント(1)  |  EDIT  |  Top↑
2016.10.18(Tue)

地味にレアなベビー

0IMG_3834_GF.jpg
ビスクドール市場で恐らくもっともお手頃に手に入りやすいのは
アーモンドマルセルのドリームベビー AM341シリーズ
ベストセラーのロングセラーなので
数も膨大 8~16インチぐらいのサイズの子はとくに多いです
(でも一番数多く作られたモールドは お嬢様モールドAM390だそうです
ユニス60や301のように ごく小さく縮小して
お土産の衣装人形などにも流用されていたからだと思います)

もともとはげ頭のシリーズですが
シンプルで整った顔立ちなので
お好みでウィッグをかぶせても見栄えがします

まれにいるのが 写真の子のような
頭がオープンヘッドになっていて
ペイトとウィッグをかぶせた ウィッグ頭のAM341
ふつうのAM341の多さに対して どういうわけか
ウィッグ頭のAM341は極端に少なくて
今まで この子の他には
シーリーのコレクションで1体見かけただけです
可愛いのに少ないのがとても不思議

パイロット版だったコンポジションボディのバイローベビーと同じように
それ自体はとても可愛いくて一定の需要がありそうなのに
市場原理によって大量生産に乗せてもらえなかったのでしょうか
01:22  |  アンティークドールの構造  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑
2016.08.19(Fri)

眉毛のモールド

0IMG_4223_GF.jpg
ビスクドールの眉は描くのが難しいので
有名なブリュ眉のように 左右で描き方が違います
昔の熟練の職人なら 右利きでも左利きでも
お構いなしに眉毛を円弧上に描けそうに思うのですが
やっぱり難しいものなのでしょう

結果的に 円弧眉の片方は 優しく穏やかですなおな顔
ギザギザ眉の片方は 芯が強く尖った孤高な表情
ひとつの顔の中に二面性が存在し
神秘的な表情を醸し出すことになりました
精巧な設計技師でもあったブリュがもし
単なるペイントの技術的な解決法ではなくて
そこまで計算していたとしたら 驚愕です

さて ツルツルのおでこに眉毛を描くだけでも大変なのですから
眉毛の部分にモールドがあった場合は
描きの難易度が格段に上がりますし
磁土液が型に行き渡らず 失敗する確率も無駄に上がります
腕自慢のケストナーなどで 眉毛モールドの
お嬢様人形はありますが 少数派です

ベビー人形では もともと赤ちゃんの眉毛は薄いので
ツルツルフェイスの上に まゆげはぼかしで薄く描かれ
型としてもペイントとしても主張していません
大ヒット商品のバイローベビーもドリームベビー(ニューボーンベビー)も
顔のモールドはツルツルで 大量生産の歩留まりを向上しています

タイニーベビーは複雑なしかめっつらをしていますが
眉毛はまったく描かれていません
モールドが深いので 顔に影が出るため
写真ではハの字眉が描かれているように見えるものもあります

そのような 眉毛の存在感が薄めのベビー人形界にあって
写真の子は しかめっつらの眉のモールドの上に
さらにしっかりペイントがのっている 珍しいタイプです
稜線の部分は 色が乗りにくくこすれやすいので
白っぽくなっています

このようなタイプは コンポジションドールではよく見られます
コンポジションドールではペンキを使うのでモールドの上に乗せやすく
リペイントもしやすいためでしょう
ビスクドール終期の コンポジションドールと同じモールドで
並行して少数つくられていたビスクドールバージョンの物の
ひとつかもしれません
12:47  |  アンティークドールの構造  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑
2016.02.01(Mon)

人形のトレイ

0IMG_3843u.jpg
古来 人形は子供の遊び道具だけでなく
毎日のくらしに華やぎやいろどりを与えてくれる
大人の雑貨でもありました

東洋骨董なら唐子の蓋置
動物や人形をあしらった香炉や根付
西洋アンティークなら
ビスクや釉薬のかかった磁器でできた
ハーフドールをあしらった 針山や小箱やミニほうき
テーブルウェアなど

ホイバッハのピアノベビーは置物ですが
同じモールドを利用した アクセサリートレイがありました
もとの形に帽子と服を付け加え
左足だけ変更が加えられています

もとのデザインから考えて
左側にトレイをつけることにしたものの
右利きの人がこのトレイにアクセサリーを置こうとすると
立てた左ひざに手が引っかかってしまうので
改良されたんだろうなあ と思います

時間と人の手と ベテランの職人がたくさんあった時代の
さりげなくもすばらしい こだわりの手仕事ですね
11:53  |  アンティークドールの構造  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑
2016.01.04(Mon)

今昔おしゃべり人形

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以前 アナ雪のミュージックドールでは音楽とともにボディ部分が光り
人間の形をして服を着たものに ロボットのような光るギミックを
入れるというのがピンと来なくて
海外では感覚が違うんだなあと思っていましたが
クリスマスに我が家にやってきたおしゃべりリカちゃん
プリズムハートのお姫様リカちゃんは
ふつうに着せ替えができるふつうのリカちゃんですが
胸の部分に光るハートのLEDつきボタンがついていたので
ちょっとびっくりしました
このボタンを押すとハートが光っておしゃべりが始まります
長押しでモード切替えになり
日常会話をしたり 占いをしてくれたりします

胸にハートがあるので 胸のあいた服が着られませんが
これがもし背中のボタンとかにしてしまうと
子供がうっかりお風呂に投入する危険があるので
苦い靴をはくリカちゃんのこと
あえての 目立つハートだろうなあと思います

ハートのLEDの光がケープについている宝石を通すことで
宝石がいろんな色に光ります
気になる乾電池は単4サイズですから
エネループが使えて遠慮なく遊ばせてあげられます

乾電池は リカちゃんのあのボディによくはめこむ場所が
あったなあと思うほどきっちりと入っていて感動します
今までのドレスも使えるようにボディのサイズは変更せず
でも気軽に遊べるようボタン電池や単5ではなく
手に入りやすい単4電池で…
まさに子供に寄りそうリカちゃんにふさわしい心配りが嬉しいです

今のリカちゃんはICチップで喋るハイテクリカちゃんなので
何十種類もことばを話すし
占いなどは単語の組み合わせで何千通りも話します
でもわたしが子供のころのしゃべる人形は
笑い袋のような 小さなレコードプレーヤーでした
笑い袋はレコード内蔵型ですが
レコードを交換していろんなおしゃべりを
楽しめるものもありました

これはジュモーの時代からあったギミックで
当時は小型の蓄音機でした
このフォノグラフ内蔵型ジュモーには小さなボックスがついていて
そこには20種類ほどの交換シリンダーが入っており
いろんな歌を歌うことができました

わたしが子供のころのリカちゃん電話のリカちゃんの声というと
杉山佳寿子さん ハイジの声の声優さんです
リカちゃん電話を担当していた期間は25年
50年の歴史のなんと半分になります

ジュモーの声は誰が当てていたのか どんな声だったのか
海外の博物館などで音源が再現されていないか
思い出すたびに探索中です

なおしゃべるジュモーには 簡単なパパママ笛タイプのものもありました
お風呂のアヒルで押すとプピーと鳴るものの元祖です
大正時代に日本から輸出していたサクラビスクを見ると
ソフビの無い当時の鳴き笛は 小さな紙のふいごの先にリードをつけたものでした
パパママジュモーの中にもふいごが入っていて
リードの先にふたがついています
切り替え用のひもを引くことで
「ママ」と 破裂音を加えた「パパ」の発音が
変えられるようになっています

不思議なのは この「パパ」機能
ジュモーにとっては遊んでくれる女の子がママだと思いますし
当時の男の子はボードゲームや兵隊人形で遊んでいたようですが
パパ機能は何のためについていたんでしょう
パパ役としてままごとに付き合わされている
弟とか くまちゃんとかの 面倒くさそうな顔が思い浮かびます

DSC03756.jpg
なお1920年代のセンチュリーベビーの
鳴き笛はこんな感じの声です

センチュリーベビーの声

これはパパママ機能の無い単純なもの
一度動かすたびに「ふやん」と 子猫のような声で一度泣きます
おそらく当時のベビー人形 バイローベビーやドリームベビーも
中の鳴き笛のサイズが同じなので こんな声だったのでしょう

15センチていどの おてだまサイズの小さなベビー人形の
中身はサクラビスクと同じふいごなのでプピーと鳴ったと思います

DSC03784.jpg
ベビー人形たちは仰向けにすると泣くようになっているので
ベビーベッドに置かれて ママ寂しいようーと呼ぶシチュエーションでしょうか
17:50  |  アンティークドールの構造  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑
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