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2019.04.30(Tue)

何かを持つ手

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置物系のビスクドールには 手に穴があいているものがあります
多くは布とペップで作られた造花を持たされていたものですが
他にも Hertwig社の立ち姿の人形のように
ペットやトイを引くための緑の糸を通して結ばれたもの
座り姿の 釣竿を持たされたものなどがあります

100年のあいだに
造花を手にくっつける にかわが劣化して
外れてしまうものも多いのですが
そうすると 空っぽの手に
いろんな季節のものを持たせて
楽しむことができます

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大正・昭和・平成と時代を経てきたピアノベビーも
ついに明日から令和をむかえます
良い時代になりますように
15:34  |  アンティークドールの構造  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑
2019.04.22(Mon)

Hammie Kuhtern

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先日の「素・発泡スチロールVol.2」展で購入させていただいた
ミルテン先生の新作が届きました

今回のミルテン先生の一連の作品のテーマは「すくう」
発泡スチロールと 小さな造形を組み合わせて
さまざまな「すくう」が表現されていました

私が購入した作品のタイトルは「巣食う(耳あり)」
ゆえに 対になる「巣食う(耳なし)」という作品もありました

くまは小瓶の中にいるので サイズは測れないのですが
下にある発泡スチロール球の直径が1㎝なので 3㎜ぐらい

大きな(高さ5.5cmと小さいのですが 球体やくまに比べれば)小瓶の
広い空間の中に ぽつんと浮かぶ 小さな小さな発泡スチロールの球

もろくて やわらかく 壊れやすいその球の上に
小さな小さなくまが住んでいます

固まっているはずの発泡スチロールが
綿あめのように その口の中へ吸い込まれています

ただひたすらに 食べて行きます
それで このくまには作品名とは別に
ミルテン先生によって
食(は)ミー という名前がついています
もうひとつの名はクーテルン
つづりは Hammie Kuhtern
古式ゆかしいドイツっぽい響きです

その足元の球体が無くなってしまったら
くまの居所は無くなるということに
気づいていないのでしょうか
気づかないほど夢中なのかもしれないし
気づかないほど愚かなのかもしれません
あるいは とうに気づいているけれど
もう止まらないのかも

このくまは 球体に「巣食う」害虫のような存在
手も足も出さず ただ食べ尽くすだけの存在

けれど
このくまには 耳があります
声が届く余地はあるのです

まるでSFのような寓話の世界
球体は 惑星ととらえることもできますし
概念的な土台(アイデンティティが根付くところの)と
とらえることもできます

発泡スチロールというテーマを
単なる作品の材料として消化するのではなく
柔らかさやもろさといった 素材そのものが持つ特徴までも
作品の表現の中に取り込んだ 情報量の多さ
削る・溶かす・延ばす…といった
素材に対する物理的なアプローチの多彩さなど
表現的にも工芸的にも 盛りだくさんな
贅沢な作品です

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ミルテン先生の作品の大きな特徴は
この 何重にも折り重なった意味を持つ情報量を
小さな小さな作品の中に まとめてしまうところです

小さいことにもまた 幾重もの意味があるのでしょう
私は量子論的な意味合いを強く感じるのですが
鑑賞的には 小さくて見えにくいものを
集中してじっとのぞきこむというその行為は
自分自身の内面をのぞきこむ行為を
具現化したもののように思えます

作品を見ていると思っていたら
いつの間にか自分の心をのぞきこんでいた
その深淵に気づいた瞬間 小さな小さなくまの向こうに
無限の宇宙の曼陀羅が広がります
ゆえに 米粒のように小さなくまなのに
何十分鑑賞しても 鑑賞し足りるということがありません
16:03  |  わたしのミニチュア玩具箱  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑
2019.04.18(Thu)

寒色? 暖色?

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ドレスを選ぶセンスが壊滅的に無いので
教科書の基本どおりに
青い目=寒色 ブルー系
茶色い目=暖色 ピンク系
と 着せているのですが
灰色の目はどっち

そもそも灰色は
暖色なのか 寒色なのか
調べてみると 白黒灰色のモノトーンは
寒色に分類されるそうです

でも 完全な寒色に振るには
踏ん切りがつかなくて
微妙に中間色寄りの 緑のドレスを着せています

欧米では 灰色の目をシルバーと見て
ゴールドや黄色を合わせることも多いようです
そういえば この子はフランスの家の屋根裏倉庫で
素っ裸のまま長いあいだ転がっていたようですが
ウィッグもドレスも下着もないのに
たったひとつ 身に着けていた人形用のネックレスは
黄色いセルロイドのビーズでした
22:03  |  お人形の服  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑
2019.04.15(Mon)

セサミドーナツ

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クリスピークリームドーナツは今 期間限定で
セサミストリートのドーナツを置いています
放映50周年記念だそうです

エルモカスタード
クッキー&クッキーモンスター
ビッグバードプリン の3種類

ドーナツの穴がクッキーモンスターの口になって
あの いつも手に持っている
チョコチップクッキーが入っているのが
面白いアイディアだし とってもかわいいです

子供のころは ビッグバードが一番好きでした
あんなに大きくてふわふわした鳥に
抱きついたり乗ったりしてみたかったです
14:07  |  その他の雑談  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑
2019.04.11(Thu)

芦屋の旅路 その3

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阪神芦屋駅から 線路ぞいの道をまっすぐ歩いて
寄り道のすえに到着しました ギャラリーPaw様
一見 西海岸風のナチュラルな雰囲気ですが
よーく見ると 壁と床タイルと看板 すべて
白地にパンチング風のドットで統一された
インダストリアルなデザイン

ゴダイゴの名曲「ポートピア」で歌われたような
自然と工業都市の融合 という感じです

今回の展覧会のテーマも
発泡スチロールという ひじょうにインダストリアルな物です

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ミルテン先生の作品をひとつ 購入させていただきました
展覧会のあとで 送っていただけるとのことです
展覧会だけでなく 玄関を入ってすぐのところには
常設の棚があって 作家様の作品がいろいろ並んで
購入できるようになっていました

発泡スチロール展 発泡スチロールを単なる加工しやすい素材としてだけではなく
その素材の解釈(やわらかい 壊れやすい 切り取りやすい 静電気が発生しやすい)とか
かなり理系寄りなアイディアが詰めこまれて ものすごく面白かったです
科学館でこういう展示があるといいのに

とくに感動したのは ドアに吊られていた白いオブジェです
ガラスごしに見えますが 一見 ハワイのお土産のティキ像のようにも見えます
作家様が作った 複雑に抽象化された何かの像だと思っていたら
廊主で造形作家の加藤求先生が あっさりと微笑んで

「何かの電化製品が入っていた箱の緩衝材ですよ」

まさに本物のインダストリアルデザイン

人に見せるためではなく 箱の中で役に立つためだけに
デザインされた発泡スチロール
ある意味自然物とも言えるそのデザインに
塗りも削りも いっさい手を加えることなく
発泡スチロール展のアイコンとして敬意を払い
ドアに飾る自由さと柔軟さはまさにアートで
衝撃的だったし 感動しました

この緩衝材を 面白そうだからと持ってきたのは
参加アーティストの 恋田衣里先生だそうです
恋田先生の作品は 発泡スチロールの角砂糖の山に群がる
パステルカラーの蟻たちでした
造形そのものも とても私好みでしたが
好きなだけ発泡スチロールを
蟻ごと切っての切り売りと書いてあったのが衝撃的

発泡スチロールという加工しやすい素材だからこそ
素人の観客にも 加工(切り取り)できるからさせる
という発想がすばらしいです

蟻が砂糖を巣に持ち帰るように
作品が無くなってしまうまでが作品という
パラドキシカルで東洋哲学的な作品で
しかも その作品の完成という名の作品の消滅に
観客が参加できる というか
観客が参加しないかぎり 完成しない作品

ひっくり返す前の砂時計を見るような
動き出す前の止まっている時間の体現に
宇宙のはじまりを感じました

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駅へむかう途中のショーウィンドウも ギャラリーの続きのよう
ありとあらゆる素材のエッフェル塔がいっぱいなのですが
白いエッフェル塔はよく見ると ユニオンジャックの模様なのでは…
どういう意味合いがあるのでしょう 気になる~

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眼鏡屋さんのガラスの白鳥と灰皿
ガラスの美しさが レンズの透明感を連想させます
白鳥が向い合わせでなく 寄り添うように並走している置き方が
落ち着きを感じさせてステキ

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芦屋最後のサプライズ
駅前のこの重厚な建物は 博物館 それとも何かの記念館

答えはなんと 警察署でした
玄関の階段を上がると 観音開きの金色のドアがあります

美しいものと美しい感性にたくさんふれられた 芦屋の散歩道
くたびれた感性がめいっぱい充電できた 春の休日でした
16:17  |  お人形ニュース  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑
2019.04.07(Sun)

芦屋の旅路 その2

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いよいよ ギャラリーPaw様へ行くべく
阪神芦屋駅に向かって 業平さくら通りを下っていきます
川の西岸はバス道になっていて 歩きやすいです
川原にも降りることができますが
山が近くて 急に増水する危険があるため
あちこちに退避階段がありました

芦屋らしい おしゃれなお店や建物がいっぱいで
1㎞ほどの道のりなのに ずいぶん長い距離を歩いた気がしました
前に見える橋は JRの高架です

心配していた雨はなんとかもちこたえ
ときどき あたたかな陽もさして
小さな滝には コサギなどの鳥がいて
とてもすてきな散歩道でした

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神戸といえば風見鶏ですが
そんな風見鶏を屋根の上にのせた 素敵な建物がありました
芦屋パレエレガンスというショッピングモールです

2階のお店の名前は ル・ボヌール芦屋さん
カフェとお花とパリキャラメル社のお菓子が
宝石箱のようにつまったお店です

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公園で一休みしようと思って
ふと見つけた俵美術館は 大阪の弁護士さんの美術館で
江戸時代の矢立(持ち運び用の筆入れ+墨壺)を
コレクションしている 唯一の美術館だそうです
入り口に立っている2体の石像のしかつめらしさと
桜の底抜けの明るさの対比が愉快です

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教会だとばかり思っていたら看板に仏教と書いてあって
思わず二度見した 芦屋仏教会館
丸紅の初代社長が建てたホールで
ステンドグラスは 蓮の花のモチーフだそうです

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打ちっぱなしコンクリートと緑の融合が見事な
博物館のようなSFっぽい建物は市民センターで
ルナホールという大きなホールがあるそうです
渡り廊下やテラスの秘密基地っぽさが ときめきます

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芦屋川駅からずっと見えていたゴシック風の尖塔に
ようやくたどり着きました
カトリック芦屋教会です
先ほどの仏教会館とともに
景観重要建造物に指定されているそうです
バラ窓の上に立っているのは
聖母マリアでしょうか

ただ川を下っているだけなのに
次々にあらわれる すばらしい建築物
この時点ですでに 極上の観光旅行コースとなりました

(つづく)
23:31  |  お人形ニュース  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑
2019.04.02(Tue)

芦屋の旅路 その1

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小指の先ほどの小瓶の中に
閉じこめられた概念世界
ミルテン先生の新作を
芦屋のギャラリーPaw(ポウ)様の
「素・発泡スチロールVol.2」展へ
見にいきました
(なおこの写真は 以前購入した作品
 「こびこびん るんるん」です)

展覧会は4月7日(日)まで
開廊時間は12時~18時半で
最終日は17時までということです

阪神電車の芦屋駅からすぐ ということで
余裕余裕 と電車に乗りました が…

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芦屋川駅だーーー

何ということでしょう
神戸には三本の鉄道が並行して通っていて
一番山側が阪急 真ん中がJR 海側が阪神電車なのですが
うっかり阪急電車に乗ってしまいました

それで 先に橋の向こうに見える坂の上にある
ヨドコウ迎賓館へ行くことにしました
坂の左上に見える 四角いクリーム色の建物です

芦屋川の業平さくら通りの桜はもう咲いていて
五分咲きぐらい
まさか桜が見られると思っていなかったので
得した気分です

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先ほど見えた坂の名前は ライト坂
ヨドコウ迎賓館を設計した フランク・ロイド・ライトに
ちなんだ名前です

フランク・ロイド・ライトの名前を 私がはじめて聞いたのは
サイモン&ガーファンクルの歌の中でした
ガーファンクルは学生時代 建築家を目指していて
一番好きだった建築家が フランク・ロイド・ライトだったそうです

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ライト坂の勾配は 見た目よりもずっとものすごく
坂というより 登山道を上がっているような角度です
ヨドコウ迎賓館は 石垣のはるか上…

後でギャラリーpaw様にたどりついて うかがったところ
ついこの間まで 保存修理の工事で長いあいだ
閉館していたということでした

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やっとたどり着きました

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大正時代に 灘の造り酒屋の当主の別荘として建てられたそう
昭和 平成を経て もうすぐ令和です

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玄関へ向かうアプローチで振りかえると
この建物の全貌が見渡せます

コンクリートの盤に かがり火のように配された赤い植物
四角いコンポジションのコンクリート建築と
やわらかな自然の植栽の融合という
この建物のサムネイルのような景色
建物の印象がしっかりと心に刻みこまれる
完璧な演出です

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玄関ポーチ横のテラスからは 芦屋市の南半分が見渡せます
海岸に並ぶガントリークレーンと
人工島をつなぐ 阪神高速の橋がSFのよう

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玄関ポーチは広く ベンチが置いてありました
小さな灯りの球体までも
四角のモチーフで統一感を出す
細やかな仕事が素晴らしいです

館内ではひな人形展が開催されていたので
見に来たのですが
ここで雨が降りだしました

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きのう確認した天気予報では 曇りときどき晴れ だったので
傘もレインコートも持ってきていません
どうか降らないでと祈りながら ロイド坂を下りました

これから芦屋川をほぼ1㎞下って
阪神芦屋駅に向かいます

(つづく)
14:03  |  お人形ニュース  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑
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