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2019.04.11(Thu)

芦屋の旅路 その3

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阪神芦屋駅から 線路ぞいの道をまっすぐ歩いて
寄り道のすえに到着しました ギャラリーPaw様
一見 西海岸風のナチュラルな雰囲気ですが
よーく見ると 壁と床タイルと看板 すべて
白地にパンチング風のドットで統一された
インダストリアルなデザイン

ゴダイゴの名曲「ポートピア」で歌われたような
自然と工業都市の融合 という感じです

今回の展覧会のテーマも
発泡スチロールという ひじょうにインダストリアルな物です

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ミルテン先生の作品をひとつ 購入させていただきました
展覧会のあとで 送っていただけるとのことです
展覧会だけでなく 玄関を入ってすぐのところには
常設の棚があって 作家様の作品がいろいろ並んで
購入できるようになっていました

発泡スチロール展 発泡スチロールを単なる加工しやすい素材としてだけではなく
その素材の解釈(やわらかい 壊れやすい 切り取りやすい 静電気が発生しやすい)とか
かなり理系寄りなアイディアが詰めこまれて ものすごく面白かったです
科学館でこういう展示があるといいのに

とくに感動したのは ドアに吊られていた白いオブジェです
ガラスごしに見えますが 一見 ハワイのお土産のティキ像のようにも見えます
作家様が作った 複雑に抽象化された何かの像だと思っていたら
廊主で造形作家の加藤求先生が あっさりと微笑んで

「何かの電化製品が入っていた箱の緩衝材ですよ」

まさに本物のインダストリアルデザイン

人に見せるためではなく 箱の中で役に立つためだけに
デザインされた発泡スチロール
ある意味自然物とも言えるそのデザインに
塗りも削りも いっさい手を加えることなく
発泡スチロール展のアイコンとして敬意を払い
ドアに飾る自由さと柔軟さはまさにアートで
衝撃的だったし 感動しました

この緩衝材を 面白そうだからと持ってきたのは
参加アーティストの 恋田衣里先生だそうです
恋田先生の作品は 発泡スチロールの角砂糖の山に群がる
パステルカラーの蟻たちでした
造形そのものも とても私好みでしたが
好きなだけ発泡スチロールを
蟻ごと切っての切り売りと書いてあったのが衝撃的

発泡スチロールという加工しやすい素材だからこそ
素人の観客にも 加工(切り取り)できるからさせる
という発想がすばらしいです

蟻が砂糖を巣に持ち帰るように
作品が無くなってしまうまでが作品という
パラドキシカルで東洋哲学的な作品で
しかも その作品の完成という名の作品の消滅に
観客が参加できる というか
観客が参加しないかぎり 完成しない作品

ひっくり返す前の砂時計を見るような
動き出す前の止まっている時間の体現に
宇宙のはじまりを感じました

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駅へむかう途中のショーウィンドウも ギャラリーの続きのよう
ありとあらゆる素材のエッフェル塔がいっぱいなのですが
白いエッフェル塔はよく見ると ユニオンジャックの模様なのでは…
どういう意味合いがあるのでしょう 気になる~

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眼鏡屋さんのガラスの白鳥と灰皿
ガラスの美しさが レンズの透明感を連想させます
白鳥が向い合わせでなく 寄り添うように並走している置き方が
落ち着きを感じさせてステキ

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芦屋最後のサプライズ
駅前のこの重厚な建物は 博物館 それとも何かの記念館

答えはなんと 警察署でした
玄関の階段を上がると 観音開きの金色のドアがあります

美しいものと美しい感性にたくさんふれられた 芦屋の散歩道
くたびれた感性がめいっぱい充電できた 春の休日でした
16:17  |  お人形ニュース  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑
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